2014年3月29日土曜日

ユニバーサルデータモデル

 ユニバーサルデータモデル(汎用データモデル)という考え方がある。The Data Model Resource Book では、一般的にデータモデルの50%が多くの企業に共通の構造であり、その残りの内25%が業界特有であり、残りの25%はその企業固有のものといっている。つまり多くのプロジェクトでは、車輪を再発明するように、同じようなデータモデルを何度も何度も作っていることになる。
 したがって、 ユニバーサルデータモデルを理解すると、企業固有部分だけをカスタマイズして効率的にデータモデルを作成することや、ユニバーサルデータモデルをリファレンスに特定企業のデータモデルを分析したりすることができるようになる。Apache OFBizは、The Data Model Resource Book のユニバーサルデータモデルをベースにしていて、ユニバーサルデータモデルの実装例と言える。
 ところで、私たちの使用している日本語はモデリングの視点でやっかいな言語である。同じことを意味する言葉が、社内向けと顧客向けで異なっっていたり、業界で異なっっていたりすることが多い。英語や中国語と比較して特に顕著である。これが日本でのモデリングの難度を高めているし、モデリングに限らず、システム開発の際にコミュニケーションの齟齬が発生する原因のひとつである。
 ApacheOFbizDataModel では、ユニバーサルデータモデルに登場する項目名に対して一意となる日本語訳、中国語訳を付加しているので、標準化としても使用することができるほか、ユニバーサルデータモデルを介してオフショア開発等で参画する多国籍メンバが意思の疎通を図ることができる。


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